上棟式に施主が用意するものは?知ってて得する話 現代式は真心重視

上棟(式)は棟上げ(式)、建て方、建前ともいわれる。家を建てるというのは一生に最大の買い物である。

還暦おじさんは、まさにこれから上棟式を迎える。築55年の自宅を取り壊し今まさに新築中なのだ。上棟式の予定日は2024年5月21日火曜日。

目次

上棟式とはどういう儀式ですか?

木造建築の場合、柱や梁を組み立てた後、屋根の一番高い位置に棟木という木材を取り付けることを上棟とか棟上げといいう。

上棟式は無事故無災害で建物が完成することを願い、棟上げできたことを工事関係者と一緒にお祝いする儀式だ。この日は、一階から最上階までの骨組み、そして屋根まで一日で一気に組み上げる特別な日なのだ。棟梁にとっても人脈を駆使して他の現場で働いている大工を集めて建築物の骨格を組み上げる腕の見せ場なのだ。かつては上棟式の後に直会(なおらい)といって宴会を行っていたそうだが現在はほとんどやってないそうだ。上棟式の本義は、無事に棟上げまで行ってくれた大工への感謝の気持ちを表すものだ。私も棟梁に相談して準備しているが直会をやらない代わりに折の弁当でも用意しようかと相談したところ、明快に必要ないと言われた。

上棟式の日取りはいつがいいのか?

基礎工事が完了した後の我が家の上棟式前日までの段取りを教えよう。棟梁と充分に相談して日程を決めることが大事だ。また、着工後、基礎工事が済むと一気に上棟式という感じなので余裕を見て計画するのがベストだ。

  • 5月15日 基礎の墨出し
  • 5月16日~17日 土台敷き
  • 5月18日 足場組立・材料搬入
  • 5月20日 建て方クレーン
基礎工事が終わった

上棟式は縁起のいい日に行うのが常道だ。我が家は当初5月30日に上棟式を行う予定であった。工事が順調であること、5月21日が大安であること、5月21日が火曜日であり還暦おじさんの会社は火曜定休で都合がいいことから棟梁が配慮して日程が変更した経緯がある。

上棟式の流れはどうするの?

旧来の一般的な流れとしては

  1. 棟梁が棟木に幣串(へいぐし)という飾り物をつける
  2. 祭壇に神饌(しんせん)を供え飾り物を飾る
  3. 棟梁が建物の四隅に、水、塩、米、酒をまいて建物を清める
  4. 棟梁の祈願
  5. 施主・関係者の祈願

何故か昔から神式が多く神主を呼んでやっていたことが多かった。現在は簡略化が進んでいる。要は上棟はするけれど上棟式はしないのが主流になっている。現代的に最も大事なのは、施主と棟梁や大工とのコミュニケーション重視が大事なのだ。大手ハウスメーカーに建設を依頼している場合は上棟式をやらない場合が多い。

上棟式はもともとは神事だったようだが、最近は工事関係者への慰労の意味が大きいようだ。近所へのお披露目という意味もあるが、私がこどものころ(40~50年前)はよく上棟式の時は5円玉の小銭や御菓子を求めて駆け付けた記憶がある。最近ではその光景をみることはまずない。

我が家の上棟式は棟梁と相談して決めました

家内の実家は三代続く大工だ。棟梁は甥っ子だ。甥っ子が中心で取り仕切る上棟式は亡くなった父親(家内の兄)譲りのものだ。上棟式当日は

  • 5月21日 棟梁、大工、クレーン含め総勢8名で一日作業。 
  •  同 日 16時30分に棟梁以下8名と施主家族で上棟式。ここで施主から感謝の言葉を述べ、棟梁以下8名に御礼の品贈呈。
  •  同 日 17時から棟梁と施主家族で儀礼

の流れである。

上棟式にかける予算計画

棟梁に相談して決めた予算計画は以下の通りだ。

  • 棟梁への祝儀 2万円
  • 上棟日に集まる大工、クレーンオペレーター計7名への祝儀 各5千円 計3万5千円
  • 手土産 上記8名に「エビスビール」500ml缶✖6本@1,625円  計1万3千円
  • 祝儀袋等雑費 2千円
  • 我が家の上棟式にかける予算合計 7万円

棟梁への祝儀は棟梁には相談していない。当事者だからだ。棟梁への祝儀相場はネットでは1~4万円が多い。大工さんへは2~5千円が多い。棟梁へも大工さん達への祝儀で大事なのは、あくまでも気持ちであり、無理は不要で見栄を張るのは論外である、我が家の場合は契約上、上棟式当日は建設費総額の約3分の一を振込支払いする日でもある。尚、施工業者によっては祝儀等を受け取ることを禁止しているところもあるそうだ。

みどり深き5月は清々しい

祝儀袋にも気持ちの手土産「エビスビール」を包む熨斗紙にも施主自ら真心込めて墨字で「御祝儀」と施主の苗字を書く予定だ。

エビスビールにこだわるのもエビス(恵比寿)が福利、獲物を司る神であるからだ。日本の神話で、七福神の中では唯一の日本古来の福の神と言われる。商売の神であり、開運招福のご利益がある縁起を担ぎ拘っている。大工の神様は聖徳太子だそうだが聖徳太子ビールはないのでエビスビールという訳だ。もっとも1万円札の肖像画も聖徳太子から福沢諭吉に変わり今年から渋沢栄一だからこだわる必要もないであろう。大工魂を揺さぶる一品と勝手に考えている。

神式で塩を撒いたり酒を撒いたりというものがあるが、これは一切不要だ。大事な建築物が汚れるし、後片付けの負担もある。現代式で割り切ることが大事だ。

上棟式当日の17時から予定している棟梁と施主家族の儀礼は棟上げが無事終わったばかりの建物内で勤行唱題を行う予定だ。安全祈願は自身の信仰流が本流のやり方だ。

おわりに

上棟式のみならず住宅建築はお金のかかる人生イベントである。事前の十分な準備をすることがポイントだ。衣食住の舞台ともなる住宅の建設に携わってくれた大工さん達職人に感謝をする場として大事にしていきたい。施主として棟梁とよく相談をして楽しく生涯の思い出となる上棟の一日としたい。

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この記事を書いた人

還暦突入。雇用延長で頑張って働いています。地方銀行に約13年勤務後、転職して現在に至っています。宅地建物取引士。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。

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